『スコルピオ』①~国家情報組織の活動~
2005年 06月 06日
CIA(アメリカ中央情報局=Central Intelligence Agency=)は、アメリカ合衆国大統領の直轄の諜報機関であり、本部はワシントンD.C.郊外に設置され、国家の安全保障を目的にした情報活動のために世界各国に配置された諜報員によって、軍事・外交等における情報収集・分析を実施しています。
基本的な業務範囲には、国家安全保障の法令等に基づき、各情報活動として、各関係部局への助言・調整や政府内部への情報提供業務があります。また、公開情報だけでなく、非公開の情報の収集・分析なども多く、ニュースソースの非公開判断も多くあり、アメリカ国内の国家安全保障会議における指示による特別の業務遂行も多いそうです。
反アメリカ政権が発生しそうな場合にクーデター、指導者暗殺等で政権交代を支援する目的で外交政策・国防政策で不可能な非公式的な各施策を実施することもあり、時にその活動は謀略活動の場合もあるとまでいわれています。
第二次世界大戦でのアメリカ合衆国の情報活動は、他国の例に漏れず、全世界的な規模における戦術・戦略情報を主にしていました。1945年、大戦終結とともに海外派遣の軍隊を帰還し情報活動も縮小させました。
しかし、ソビエト社会主義共和国連邦は軍を帰還させず、東ヨーロッパ7カ国を衛星国とし、中東への軍の駐留、各国の共産主義政権樹立の援助等によりヨーロッパやアジアに勢力を拡大させ、日本においては北海道の分割まで要求しました。
これらのことから、アメリカ合衆国政府は国家安全保障の対外施策としてCIAの設置法令等を整備したわけです。
1950年、朝鮮戦争での中華人民共和国の介入が予測不充分であったことから批判のやり玉にもあがりましたが、1962年のキューバ危機の回避では一定の評価を受けました。ベトナム政策においては、北爆が無意味であるという冷静な報告をしていたにも関わらず、ホワイトハウスはこれを無視して、北爆を決定し政府当局は国民世論からの激しい批判を受けていきました。
内政においてはFBI(連邦捜査局)との共通目的で、国内のベトナム政策批判者の監視行動として尾行や盗聴、郵便の盗読等の恥ずべき行為を繰り返し、映画俳優のマーロン・ブランド、ジェーン・フォンダもその被害者であったそうです。そして、ニカラグア政府転覆マニュアルの『CIA手引書』の暴露などからCIAは巨大なダーティ体質をもった諜報官僚組織というイメージに変質していきました。
いずれにしても、設置当時からCIAは安全保障=反共政策として国内行政機構の最重要ポストに位置付けられていたわけです。
しかし、CIAの活動、特に海外勤務の際のソ連のKGB(国家保安委員会)工作員との接触においては、複雑な人間関係もあり、双方、顔見知りで相手の仕事もよくわかっていたり、ときには仲良く食事をともにする場合もあったいいます。双方がそれをきっかけに抱き込み工作合戦を繰り返していたことも珍しくはなかったようです。このような日常で最も危険なことはCIA工作員がKGBのスパイに寝返り、CIA本部において以前より重要なポストに就くことが不可能ではなかったまで言われています。
CIA―変貌する影の帝国
斎藤 彰 / 講談社
(以下抜粋)
『1982年6月15日、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港で逮捕された元CIA工作員エドウィン・P・ウィルソンの場合が、まさにいい例だ。
ウィルソンはCIAを退職したあと、アメリカが最も忌み嫌うリビアを本拠地にテロリスト訓練所を設立、中東・アフリカ地域を対象として手広く武器売買やテロ要請員派遣をおこなった。またウィルソンは海外に亡命したカダフィ政権のリビア人を暗殺する仕事を請け負っていた。
ウィルソンにとっては「理想郷」のアメリカにいるより、冒険心、大胆さ、仕事のやりがい、報酬のすべてを満たしてくれるリビアの仕事の方がはるかに魅力的だったのだ。
現職者の中にはウィルソンと同じ心境でいる人間がいないという保証はない。』
(「CIA~変貌する影の帝国~」斎藤 彰 著 昭和60年 講談社現代新書より)
映画『スコルピオ Scorpio』はウォルター・ミリッシュ・プロダクションがマイケル・ウィナーの演出により、アラン・ドロンとバート・ランカスターを主役にして製作した1973年の作品です。CIAというアメリカ合衆国の巨大機密組織の暗部を暴露したアクション映画ですが、当局への批判に挑んだ側面も持っており、映画製作に当たって恐らくは、勇気ある決断も多々必要であったと思われます。
CIA諜報部員クロスは自らの思想・信条からソ連側に寝返った諜報員として人物設定されています。まるで前述したウィルソンがモデルであるかのようですが、作品製作が事件より9年も前のものであることに驚きます。
そして、アラン・ドロンが演ずる蠍座の殺し屋ローリエは、バート・ランカスター演ずる東側に通じているスパイのクロスを暗殺する任務を命ぜられますが、彼は長年の信頼関係の強いパートナー同士であり、それを躊躇します。ところが、ゲイル・ハニカット演ずる恋人スーザンまで東側に通じており、2人に裏切られていたことを知ったことで遂にCIAの指示どおり、ローリエはクロスとスーザンに拳銃を向けるのです。
更に非道であるのは、ローリエが忠実に業務遂行したにも関わらず、口封じのために、CIAが彼に銃口を向けたことです。この作品のテーマには、似て非である「ハードボイルド」とか「非情」などという人間的な感性に結びつくものは、実は皆無なのです。あるのは国家の無機質な官僚主義と組織運営上の機能的側面のみです。
冷戦終結後、慢性的な赤字財政に苦しむホワイトハウス・合衆国政府はCIA組織の規模縮小を実施していきましたが、近年においても、9.11同時多発テロやイラク攻撃に係る業務などに関わっていたといわれているようです。
『イラク戦争前の米政府の情報活動を調べていた米上院情報特別委員会は9日、中央情報局(CIA)が「イラクの大量破壊兵器の脅威」を誇張したと批判する報告書を発表した。
また同委員長は「これは地球的規模での、情報活動の失敗である」として、CIAを厳しく批判した。
一方、CIA自体が、イラク攻撃を主張する政権幹部から圧力を受けたか否かの点では、報告書は「(そうした)証拠を見いだせなかった」とし、ブッシュ政権がCIAなどに圧力をかけて、「イラクの脅威」を誇張させたとの見方を否定した。』
(2004年7月10日 読売新聞より)
アメリカ合衆国政府としては、将来的にはCIAに代わる『国家情報局』を設置することでCIAの発展的解散を予定しているといいます。
基本的な業務範囲には、国家安全保障の法令等に基づき、各情報活動として、各関係部局への助言・調整や政府内部への情報提供業務があります。また、公開情報だけでなく、非公開の情報の収集・分析なども多く、ニュースソースの非公開判断も多くあり、アメリカ国内の国家安全保障会議における指示による特別の業務遂行も多いそうです。
反アメリカ政権が発生しそうな場合にクーデター、指導者暗殺等で政権交代を支援する目的で外交政策・国防政策で不可能な非公式的な各施策を実施することもあり、時にその活動は謀略活動の場合もあるとまでいわれています。
第二次世界大戦でのアメリカ合衆国の情報活動は、他国の例に漏れず、全世界的な規模における戦術・戦略情報を主にしていました。1945年、大戦終結とともに海外派遣の軍隊を帰還し情報活動も縮小させました。
しかし、ソビエト社会主義共和国連邦は軍を帰還させず、東ヨーロッパ7カ国を衛星国とし、中東への軍の駐留、各国の共産主義政権樹立の援助等によりヨーロッパやアジアに勢力を拡大させ、日本においては北海道の分割まで要求しました。
これらのことから、アメリカ合衆国政府は国家安全保障の対外施策としてCIAの設置法令等を整備したわけです。
1950年、朝鮮戦争での中華人民共和国の介入が予測不充分であったことから批判のやり玉にもあがりましたが、1962年のキューバ危機の回避では一定の評価を受けました。ベトナム政策においては、北爆が無意味であるという冷静な報告をしていたにも関わらず、ホワイトハウスはこれを無視して、北爆を決定し政府当局は国民世論からの激しい批判を受けていきました。
内政においてはFBI(連邦捜査局)との共通目的で、国内のベトナム政策批判者の監視行動として尾行や盗聴、郵便の盗読等の恥ずべき行為を繰り返し、映画俳優のマーロン・ブランド、ジェーン・フォンダもその被害者であったそうです。そして、ニカラグア政府転覆マニュアルの『CIA手引書』の暴露などからCIAは巨大なダーティ体質をもった諜報官僚組織というイメージに変質していきました。
いずれにしても、設置当時からCIAは安全保障=反共政策として国内行政機構の最重要ポストに位置付けられていたわけです。
しかし、CIAの活動、特に海外勤務の際のソ連のKGB(国家保安委員会)工作員との接触においては、複雑な人間関係もあり、双方、顔見知りで相手の仕事もよくわかっていたり、ときには仲良く食事をともにする場合もあったいいます。双方がそれをきっかけに抱き込み工作合戦を繰り返していたことも珍しくはなかったようです。このような日常で最も危険なことはCIA工作員がKGBのスパイに寝返り、CIA本部において以前より重要なポストに就くことが不可能ではなかったまで言われています。
CIA―変貌する影の帝国
斎藤 彰 / 講談社
(以下抜粋)
『1982年6月15日、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港で逮捕された元CIA工作員エドウィン・P・ウィルソンの場合が、まさにいい例だ。
ウィルソンはCIAを退職したあと、アメリカが最も忌み嫌うリビアを本拠地にテロリスト訓練所を設立、中東・アフリカ地域を対象として手広く武器売買やテロ要請員派遣をおこなった。またウィルソンは海外に亡命したカダフィ政権のリビア人を暗殺する仕事を請け負っていた。
ウィルソンにとっては「理想郷」のアメリカにいるより、冒険心、大胆さ、仕事のやりがい、報酬のすべてを満たしてくれるリビアの仕事の方がはるかに魅力的だったのだ。
現職者の中にはウィルソンと同じ心境でいる人間がいないという保証はない。』
(「CIA~変貌する影の帝国~」斎藤 彰 著 昭和60年 講談社現代新書より)
映画『スコルピオ Scorpio』はウォルター・ミリッシュ・プロダクションがマイケル・ウィナーの演出により、アラン・ドロンとバート・ランカスターを主役にして製作した1973年の作品です。CIAというアメリカ合衆国の巨大機密組織の暗部を暴露したアクション映画ですが、当局への批判に挑んだ側面も持っており、映画製作に当たって恐らくは、勇気ある決断も多々必要であったと思われます。
CIA諜報部員クロスは自らの思想・信条からソ連側に寝返った諜報員として人物設定されています。まるで前述したウィルソンがモデルであるかのようですが、作品製作が事件より9年も前のものであることに驚きます。
そして、アラン・ドロンが演ずる蠍座の殺し屋ローリエは、バート・ランカスター演ずる東側に通じているスパイのクロスを暗殺する任務を命ぜられますが、彼は長年の信頼関係の強いパートナー同士であり、それを躊躇します。ところが、ゲイル・ハニカット演ずる恋人スーザンまで東側に通じており、2人に裏切られていたことを知ったことで遂にCIAの指示どおり、ローリエはクロスとスーザンに拳銃を向けるのです。
更に非道であるのは、ローリエが忠実に業務遂行したにも関わらず、口封じのために、CIAが彼に銃口を向けたことです。この作品のテーマには、似て非である「ハードボイルド」とか「非情」などという人間的な感性に結びつくものは、実は皆無なのです。あるのは国家の無機質な官僚主義と組織運営上の機能的側面のみです。
冷戦終結後、慢性的な赤字財政に苦しむホワイトハウス・合衆国政府はCIA組織の規模縮小を実施していきましたが、近年においても、9.11同時多発テロやイラク攻撃に係る業務などに関わっていたといわれているようです。
『イラク戦争前の米政府の情報活動を調べていた米上院情報特別委員会は9日、中央情報局(CIA)が「イラクの大量破壊兵器の脅威」を誇張したと批判する報告書を発表した。
また同委員長は「これは地球的規模での、情報活動の失敗である」として、CIAを厳しく批判した。
一方、CIA自体が、イラク攻撃を主張する政権幹部から圧力を受けたか否かの点では、報告書は「(そうした)証拠を見いだせなかった」とし、ブッシュ政権がCIAなどに圧力をかけて、「イラクの脅威」を誇張させたとの見方を否定した。』
(2004年7月10日 読売新聞より)
アメリカ合衆国政府としては、将来的にはCIAに代わる『国家情報局』を設置することでCIAの発展的解散を予定しているといいます。
by Tom5k
| 2005-06-06 18:38
| スコルピオ(2)
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Comments(5)
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from プロフェッサー・オカピー..
at 2008-11-15 17:59
Tracked
from 楽蜻庵別館
at 2008-11-20 00:00
タイトル : <スコルピオ>
1973年 アメリカ 114分 原題 Scorpio 監督 マイケル・ウィナー 脚本 デヴィッド・W・リンテルズ ジェラルド・ウィルソン 撮影 ロバート・ペインター 音楽 ジェリー・フィールディング 出演 バート・ランカスター アラン・ドロン ポール・スコフィールド ジョン・コリコス J・D・キャノン ゲイル・ハニカット... more
1973年 アメリカ 114分 原題 Scorpio 監督 マイケル・ウィナー 脚本 デヴィッド・W・リンテルズ ジェラルド・ウィルソン 撮影 ロバート・ペインター 音楽 ジェリー・フィールディング 出演 バート・ランカスター アラン・ドロン ポール・スコフィールド ジョン・コリコス J・D・キャノン ゲイル・ハニカット... more
Tracked
from プロフェッサー・オカピー..
at 2016-08-02 21:54
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by
オカピー(プロフェッサー)
at 2008-11-16 01:01
x
TB&コメント有難うございました。
>似て非である「ハードボイルド」とか「非情」などという人間的な感性に結びつくものは、実は皆無なのです。あるのは国家の無機質な官僚主義と組織運営上の機能的側面のみ
はい。
その中でただ一人ランカスターだけは妻を殺されて怒り心頭に達し、復讐するわけですね。
ドロンにしても結局正規のCIA局員になることなく、愛人とパリに戻ることを考えていました。
CIAの埒外では二人とも人の子であることが暗示されています。
その狙いは良かったと思いますが、曖昧な点が多くて結果的に僕には作り物めいた印象が強く残りましたね。
例えば、ランカスターがロシア人ポール・スコフィールドと接触する様子を描きながらも、彼がCIAを裏切っている核心に至っていない気がするのは僕だけでしょうか。
トムさんもお書きになっているように、双方部員の接触は頻繁にあるようですから、二重スパイであるかどうかは実は容易に把握できないという気がするのです。
いずれにしても、CIAは知りすぎていた男ランカスターを消すことに躍起になり、ドロンを利用した上で殺す、というお話ですね。
続きます。
>似て非である「ハードボイルド」とか「非情」などという人間的な感性に結びつくものは、実は皆無なのです。あるのは国家の無機質な官僚主義と組織運営上の機能的側面のみ
はい。
その中でただ一人ランカスターだけは妻を殺されて怒り心頭に達し、復讐するわけですね。
ドロンにしても結局正規のCIA局員になることなく、愛人とパリに戻ることを考えていました。
CIAの埒外では二人とも人の子であることが暗示されています。
その狙いは良かったと思いますが、曖昧な点が多くて結果的に僕には作り物めいた印象が強く残りましたね。
例えば、ランカスターがロシア人ポール・スコフィールドと接触する様子を描きながらも、彼がCIAを裏切っている核心に至っていない気がするのは僕だけでしょうか。
トムさんもお書きになっているように、双方部員の接触は頻繁にあるようですから、二重スパイであるかどうかは実は容易に把握できないという気がするのです。
いずれにしても、CIAは知りすぎていた男ランカスターを消すことに躍起になり、ドロンを利用した上で殺す、というお話ですね。
続きます。
0
最初ドロンが彼を殺せないのは友情の為ということになっていますが、この辺りも曖昧でした。ドロンがランカスターをどの程度慕っていたのか測る材料が何も提示されていない。
CIAの【非道さ】は描けていますが、ぐっと観客の心に湧き上がるものがないのは、やはりランカスターや恋人ゲイル・ハニカットとの関係をきちんと描かなかったからだと思うわけです。
その分二人の大スターがスタントに頼らずにアクションを繰り広げたのは素晴らしいと思いますね。これだけでも観て良かった気がします。現在の若い連中にはかったるいかもしれませんが、しっかりアクションを捉えていますから、これぞ映画の映像というもの。こういう映像に戻る日はもうないのでしょうかねえ。
CIAの【非道さ】は描けていますが、ぐっと観客の心に湧き上がるものがないのは、やはりランカスターや恋人ゲイル・ハニカットとの関係をきちんと描かなかったからだと思うわけです。
その分二人の大スターがスタントに頼らずにアクションを繰り広げたのは素晴らしいと思いますね。これだけでも観て良かった気がします。現在の若い連中にはかったるいかもしれませんが、しっかりアクションを捉えていますから、これぞ映画の映像というもの。こういう映像に戻る日はもうないのでしょうかねえ。
Commented
by
Tom5k at 2008-11-16 01:58
オカピーさん、こんばんは。
>6点
この厳しさがオカピー評の魅力ですよ。映画を愛していればこその厳格さ、むしろうれしいです。
>曖昧な点・・・彼がCIAを裏切っている核心に至っていない
わたしは、二重スパイの精神破綻の描かれ方が不十分だったように思います。たとえば、コスタ・ガブラスなんかだと、この辺り陰鬱にリアルに描きそう。
>ドロンが彼を殺せないのは友情の為・・・曖昧
確かにねえ。これはファンとしては、実際にドロンがランカスターを師事していることを知ったうえで観てしまいますが、映画作品としては確かに不十分ですね。おっしゃるように、CIAの非道のテーマが主目的になってしまったからでしょうね。逆にそこを描くともっと傑作になったかもしれないな。
>しっかりアクションを捉えていますから、これぞ映画の映像・・・
いいですよね。どんなジャンルの映画にもリアリズムがあった時代・・・でも、現在の映画ファンとして、懐かしむより今だからこそ、それも求めなきゃ。
ところで、月曜日、札幌で「若者のすべて」が上映されるんですが、わたし、仕事で行けません(涙)。姐さんは行くそうですよ。いいなあ。
では、また。
>6点
この厳しさがオカピー評の魅力ですよ。映画を愛していればこその厳格さ、むしろうれしいです。
>曖昧な点・・・彼がCIAを裏切っている核心に至っていない
わたしは、二重スパイの精神破綻の描かれ方が不十分だったように思います。たとえば、コスタ・ガブラスなんかだと、この辺り陰鬱にリアルに描きそう。
>ドロンが彼を殺せないのは友情の為・・・曖昧
確かにねえ。これはファンとしては、実際にドロンがランカスターを師事していることを知ったうえで観てしまいますが、映画作品としては確かに不十分ですね。おっしゃるように、CIAの非道のテーマが主目的になってしまったからでしょうね。逆にそこを描くともっと傑作になったかもしれないな。
>しっかりアクションを捉えていますから、これぞ映画の映像・・・
いいですよね。どんなジャンルの映画にもリアリズムがあった時代・・・でも、現在の映画ファンとして、懐かしむより今だからこそ、それも求めなきゃ。
ところで、月曜日、札幌で「若者のすべて」が上映されるんですが、わたし、仕事で行けません(涙)。姐さんは行くそうですよ。いいなあ。
では、また。
お久しぶりです。 時々寄らせていただいてはいるのですが、コメントできないで失礼しております。 二大スターの共演はステキでしたが、ラストが切なかったです。
Commented
by
Tom5k at 2008-11-22 23:41
>おおっ!みのりさんではありませんかっ!
お久しぶりです。よく寄ってくださいましたね。うれしいです。TBもありがとう。
>コメントできないで失礼しております。
そんなこと言わないで、どんどんコメントしてくださいな。
>ラストが切なかった・・
わたしは、ドロンが二人を暗殺するときの悲しそうな眼が忘れられませんよ。ドロンが暗殺されたときのショックもとても強かったです。
では、そちらに寄ります。
お久しぶりです。よく寄ってくださいましたね。うれしいです。TBもありがとう。
>コメントできないで失礼しております。
そんなこと言わないで、どんどんコメントしてくださいな。
>ラストが切なかった・・
わたしは、ドロンが二人を暗殺するときの悲しそうな眼が忘れられませんよ。ドロンが暗殺されたときのショックもとても強かったです。
では、そちらに寄ります。