人気ブログランキング |

『あの胸にもういちど』~涙あふれて~

 アラン・ドロンが主演している『冒険者たち』(1967年)のレティシアと、『あの胸にもういちど』(1968年)のレベッカは、作品の雰囲気とともに60年代後半から70年代にかけてのサイケデリック・カルチャーにおける女性像を象徴しているように思います。
 『あの胸にもういちど』の原作『オートバイ』はフランスの現代文学者アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの著作ですが、ジャック・カーディフ監督もマリアンヌ・フェイスフルもイギリス人で、作品もフランスとの合作とはいえイギリスのミッド・アトランティック・フィルムの作品です。
 また、この作品の製作には、アラン・ドロンを再び英語圏でPRしようとする目的もあったようです。
オートバイ
A.ピエール・ド・マンディアルグ 生田 耕作 / 白水社






 1960年代後半のロックシーンでは、ビートルズが最高傑作といってもいいアルバム『アビイ・ロード』を発表して解散しました。ヤードバーズの音楽活動も終焉し、エリック・クラプトンのいたクリームも劇的な解散を迎え、激動の1960年代のブリティッシュロックの時代は転換期を迎えていくことになります。
アビイ・ロード
ザ・ビートルズ / 東芝EMI





 そして、キング・クリムゾンが発表したアルバム『クリムゾン・キングの宮殿』とヤードバーズのジミー・ペイジを中心に結成したレッド・ツェッペリンの『レッド・ツェッペリンⅡ』は、とうとうアルバム・チャートでビートルズの『アビイ・ロード』を抜くことになります。
クリムゾン・キングの宮殿 (ファイナル・ヴァージョン)
キング・クリムゾン / WHDエンタテインメント





Led Zeppelin II
Led Zeppelin / WEA International





 『ハッシュ』でデビューしたディープ・パープルもハード・ロックの典型ともいえる『ファイアボール』『マシン・ヘッド』などの名盤をリリースして、『天国への階段』『ブラック・ドッグ』『ロックン・ロール』の3枚ものシングルカットを実現させたアルバム『レッド・ツェッペリンIV』のレッド・ツェッペリンとともに伝説的なロック・スターとなっていきます。
ファイアボール
ディープ・パープル / ワーナーミュージック・ジャパン





マシン・ヘッド
ディープ・パープル / ワーナーミュージック・ジャパン





ブラック・ナイト=24カラット
ディープ・パープル / ワーナーミュージック・ジャパン





レッド・ツェッペリンIV
レッド・ツェッペリン / ワーナーミュージック・ジャパン





 新しいブリティッシュロックは、サイケデリックのムーブメントを体験した多くのロック・ミュージシャンによって、クラッシックやジャズ、ブルースの影響を受けながら、ハモンドオルガンやエレキギターのテクニックをとことん突き詰め、プログレッシヴサウンド(プログレ)と呼ばれていきました。
 エマーソン・レイク&パーマーやキング・クリムゾン、ピンク・フロイド、イエスなどの演奏も芸術作品ともいえるハイセンスなもので、彼らによってプログレの全盛期が迎えられることになります。
展覧会の絵
レイク&パーマー エマーソン / ビクターエンタテインメント





狂気(SACD-Hybrid)
ピンク・フロイド / 東芝EMI





危機
イエス / ワーナーミュージック・ジャパン





 そして、デビッド・ボウイのアルバム『ジギー・スターダスト』(シングルカットの『スターマン』にはしびれます)も大ヒットし、アルバム『オペラ座の夜』以降のクイーン時代の到来を待つことになるのです。
ジギー・スターダスト
デヴィッド・ボウイ / 東芝EMI





オペラ座の夜
クイーン / 東芝EMI





 また、映画では、ミケランジェロ・アントニオーニ監督の『欲望』(1966年)で、かつてエリック・クランプトンがいたこともあるヤードバーズのライブの場面があります。若いジェフ・ベックとジミー・ペイジがツイン・ギターで『トレイン・ケプト・ア・ローリン』を演奏しています。
 ピンク・フロイドがミムジー・ファーマー主演のドラッグとセックスをテーマにしたルクセンブルグ映画『モア』(1969年)を担当して、ストリートレベルの大衆にロジャー・ウォータースを印象づけた最初の作品が創られ、ミケランジェロ・アントニオーニ監督は『砂丘』(1970年)でもピンク・フロイドを音楽の担当にしています。
 ケン・ラッセル監督が演出したザ・フーのロック・オペラ『トミー』(1975年)、デビッド・ボウイが主演した『地球に落ちてきた男』(1976年)も話題となった作品です。
欲望
/ ワーナー・ホーム・ビデオ





ジェフ・ベック・ベスト・イヤーズ
ヤードバーズ / テイチクエンタテインメント





モア
/ ハピネット・ピクチャーズ





モア
ピンク・フロイド / 東芝EMI





砂丘
/ ビクターエンタテインメント





砂丘
サントラ ピンク・フロイド カレイドスコープ グレイトフル・デッド パティ・ペイジ ヤング・ブラッズ / 東芝EMI





トミー
/ キングレコード





地球に落ちてきた男(完全版)
/ バップ





 そういった激動のブリティッシュロックの時代に、ローリング・ストーンズはブライアン・ジョーンズが率いた60年代からミック・テイラーが在籍する70年代前半を経て、このブリティッシュロックシーンの転換期にも平然と第一線で活動したのです。
アウト・オブ・アワー・ヘッズ
ザ・ローリング・ストーンズ / ユニバーサルインターナショナル





 ローリング・ストーンズのメンバーの一人であったブライアン・ジョーンズが自宅のプールで溺死体として発見され、ジミ・ヘンドリックスが薬物中毒で死亡し、女性ロックシンガーの女神ジャニス・ジョップリンが心臓麻痺で急死します。これらすべてはドラッグが引き金となった死亡事故で、この時代からロック・スターとドラッグは必然の結びつきを持つものとなっていきました。
 マリアンヌ・フェイスフルも当時はローリング・ストーンズのヴォーカリストのミック・ジャガーの恋人であり、ストーンズのメンバーとともにドラッグ漬けの例に漏れてはいませんでした。ミックと別れた後、アルコールとドラッグへの依存はさらに加速して廃人同様にまでなってしまいます。
ベガーズ・バンケット
ザ・ローリング・ストーンズ / ユニバーサルインターナショナル





パール
ジャニス・ジョプリン / Sony Music Direct





ファースト・レイズ・オブ・ザ・ニュー・ライジング・サン
ジミ・ヘンドリックス / ユニバーサルインターナショナル





 『あの胸にもういちど』は、このようなブリティッシュロックの転換期の時代に公開され、この時代が生みだした、まさに「時代の申し子」としての作品ですが、いつの時代の若い人たちの間でも必ず受け入れられ、未来に語り継がれていく作品であるように思います。

 主演しているマリアンヌ・フェイスフルも、彼女が演じたレベッカとともに実に個性的で魅力的です。この作品での彼女は、少女が大人になる難しさや反抗を主人公の破滅という結末を比喩として、その悲しみととも演じています。そして、映画を観た者は大人になるということ自体が意味のあることなのだろうかと疑問を感じてしまうのです。しかも「少女」が大人になることは、「少年」が大人になることと比べて、ずっと大変なことだということがわかるのです。

 彼女は自分の住んでいる町の墓地、兵営、練兵場から戦争や死者を連想し、若者の無抵抗や無気力に不満を漏らし呟きます。
「反抗だけが生命を与えてくれるのに」

 レベッカは大人から見ると、そのセクシーさが大きな魅力だと感じます。
 彼女が身につけているの革のレザースーツやアラン・ドロン演ずるダニエルのサディズムの魅力に取り憑かれていること、夢の中でフランスと西ドイツの国境関門の好色そうな吏員を嫌悪しながらも魅力を感じてまっていることなど、性の問題は若い人たちへの社会的抑圧の問題と同一なのかもしれません。

 彼女は、ヴィクトリア朝時代のイギリス詩人アルフレッド・テニソンの自由恋愛の論文を教材とした恋人ダニエルのゼミの講義の様子を思い浮かべながら、街で見かけた子ども連れの主婦を見て
「5匹目を生もうとしている牝犬そっくりだわ、あの疲れた様子!」
と侮蔑します。

 彼女の素晴らしさと魅力、そして彼女の幸福は、積極的に男性を愛し自ら男性を求めていくことができる女性としてのものです。しかし彼女は、自分が本当の意味での愛を得ていないことも知っているのです。
「本当の私は気狂いじみた牝山羊よ」
「あなたは冷たくてサディストなんだわ。ダニエルあなたはブタよ!ブタよ!ほんとにブタだわ!」
 このときのレベッカの笑顔は、マリアンヌが実際にそうであったようにドラッグでラリった状態に近いようで、完全にいかれてしまっています。

 これらの彼女の自虐的で攻撃的な感性は、現代以降の若者の共感と結びつくもののような気がします。それは、若い人たちにとって、現代特有の何かが不足している疎外状況に敏感に反応したものなのかもしれません。

 考えてみれば(考えなくても)いま自分がやっていること、しようとしていることは決して許されることではありません。不倫するために結婚し、優しい夫を嫌い、娘想いの父を落胆させ、まともに愛してもくれない恋人を自分から求めているのですから。
 でも、彼女は恋人ダニエルを求めずにいられないのです。ダニエルのもとハイデルベルクへ向かう途中、バーでブランデー「桜桃酒(キルシュ)」を頼み、ふたりの恋の想い出を甦らせます。それは自分の心細さや敗北の予感を打ち消してくれる官能の恋、女性の闘いの恋、男の夢に憧れる恋、自分の勝利の夢を叶えさせてくれる恋の想い出なのです。
 彼女は再びオートバイに乗ることでダニエルを求める強さを取り戻し、歓喜の妄想に浸ります。もうすぐダニエルのもとにたどり着けるのです。1200CCのハーレーダビットソンは、強い異性を求める女性の象徴、それによって強くなろうとする女性のせつない闘い、そして破滅の象徴だったのだと思います。
 女性は愛されることで生命を維持しており、男性に愛されないと死んでしまいます。「愛されない=死」がこの作品のテーマなのです。周囲の男性はもっと、しっかりとレベッカを愛すべきではないでしょうか?悲しいテーマに割り切れないものが残ります。女性が愛されることなしに自ら愛を求めようとすることは、死を決した命がけのことだと知るべきなのです。

 この作品が創られる1年前の1967年、マリアンヌ・フェイスフルはジャン・リュック・ゴダール監督の『メイド・イン・USA』に出演し、ローリング・ストーンズから贈られた『アズ・ティアーズ・ゴー・バイ』をこれ以上ないほどの悲しい表情、淋しい歌声で歌いました。
メイド・イン・USA / ビクターエンタテインメント







As Tears Go By (Jagger/Richards)
涙あふれて(ミック・ジャガー、キース・リチャーズ)

It is the evening of the day
その日の夕暮れ
I sit and watch the children play
子供たちが遊ぶのをすわって見ていたの
Smiling faces I can see, but not for me
笑顔を見ることができるけど、それはわたしのための笑顔ってわけじゃない
I sit and watch as tears go by
涙が過ぎゆくのを子供たちを見ながら待っているわ

My riches can't buy everything
いくらたくさんのお金でも本当に大切なものを買うことはできないわ
I want to hear the children sing
子供たちの歌を聴きたいの
All I ever hear is the sound of rain falling on the ground
わたしがいつも聞くのは地面に降りつける雨の音だけだから
I sit and watch as tears go by
涙が過ぎゆくのを子供たちを見ながら待っているわ

It is the evening of the day
その日の夕暮れ
I sit and watch the children play
子供たちが遊ぶのをすわって見ていたの
Doing things I used to do, they think are new
わたしがとっくに慣れてしまっていることも、彼らには初めてのことなんだわ
I sit and watch as tears go by
涙が過ぎゆくのを子供たちを見ながら待っているわ
Mm mm mm...


 わたしは、この歌を歌うマリアンヌを観ていると胸が締めつけられ、心が破れてしまいます。

A Stranger on Earth: An Introduction to Marianne Faithfull
Marianne Faithfull / Island

by Tom5k | 2006-04-29 18:53 | あの胸にもういちど | Trackback(7) | Comments(20)

トラックバックURL : https://zidai.exblog.jp/tb/3327664
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Tracked from with a kiss,.. at 2006-05-02 00:49
タイトル : "as tears go by" by Marianne..
1965年に発表された「アズ・ティアーズ・ゴー・バイ / as tears go by」自体は、ザ・ローリング・ストーンズ / The Rolling Stonesのミック・ジャガー / Mick Jaggerが、当時のアイドル・シンガーであり恋人でもあった、マリアンヌ・フェイスフル / Marianne Faithfullにプレゼントしたもの。 "Greatest Hits" including "as tears go by ( 1965 version ) ...... more
Tracked from **Sweet縲ays*.. at 2006-08-28 22:54
タイトル : 娼婦と呼ばれた堕天使・・・・マリアンヌ・フェイスフル
暑中お見舞い申し上げますm(_ _)m 大被害をもたらした梅雨も明け、日本は本格的に夏に突入しやしたね。 って事で、数日前まで涼しかった横浜も昨日辺りからあっぢぃ~~ で、私はしばらく(っていうか1週間だけだけど)映画から離れなければなりません(涙) というのも、数日内に帰省しますので~ そんな感じで何か映画以外のネタ・・ネタ・・・ 前回はブライアン・ジョーンズとアニタ・パレンバーグについて少し触れまして、今日はもう一人のストーンズの女、ミックのガールフレンドだったマリアンヌ・フェ...... more
Tracked from マジック・映画について思.. at 2007-12-18 00:18
タイトル : やわらかい手/IRINA PALM
マリアンヌ・フェイスフルが主演する『やわらかい手』観て来ました。会場は渋谷の文化村ル・シネマ。相変わらず映画の内容はほとんどチェックすることなく、主演がマリアンヌ・フェイスフルだからという理由だけで観に行きました。 重病の孫を持つお婆ちゃんマギーをマリアンヌ・フェイスフルは演じます。マリアンヌ・フェイスフルといえば、ジョン・ダンバーから始まり、ブライアン・ジョーンズ、ミック・ジャガーとの恋愛と恋多き女というイメージですが、お婆ちゃん役を演じるような歳なんですよね…。中流階級のごく普通の小...... more
Tracked from 寄り道カフェ at 2008-09-11 13:08
タイトル : 「やわらかい手」そしてマリアンヌ・フェイスフル
IRINA PALM 2006年/イギリス・フランス・ベルギー・ドイツ・ルクセンブルグ/103分/R-15 at:ガーデンシネマ梅田 久々に渋い!と思わせてくれる作品でした。 この渋さは、人生の襞を感じさせるマリアンヌ・フェイスフルの、彼女のハスキー・ボイスにもにた存在感と、本作が長編2作目とは思えないサム・ガルバルスキー監督の確かな演出センスと、ロンドンとその郊外を舞台にした落ち着いた雰囲気からくるんだろうなって思う。風俗店のオーナーを演じるミキ・マノイロヴィッチの味がさらに加...... more
Tracked from ジュリアン サントラがい.. at 2008-09-26 01:23
タイトル : 映画は寝転がらないで観る事 『あの胸にもういちど』
 ナイターで阪神の試合を観戦 ナイター終了後は水曜ロードショーで『あの胸にもういちど』を観る 中学のある朝に立てたその日の予定 晩飯食べて寝転がってナイター観て、さあいよいよ、ドロンや… 気がついたらうたた寝 TV観たらマリアンヌ・フェイスフルがハーレーぶっ飛ばしてる その途端、燃える車、エンディング… 結局2時間近く寝てしまってエンディングだけしか観れなかった とにかく悔しかった まぁ、しゃあないな、またすぐ放映あるわ 無理矢理自分を納得させる…   10年後 大学4回生の冬 本屋で立ち読...... more
Tracked from ジュリアン サントラがい.. at 2008-09-26 01:24
タイトル : #18 『あの胸にもういちど』
『あの胸にもういちど』(1967) 音楽…レス・リード トム・ジョーンズやエルビス・プレスリー、ルルといったPOPS界のスターに曲を提供していたリードが音楽を担当 当時売れっ子スタジオ・ミュージシャンで後にLed Zeppelinを結成するジミー・ペイジも録音に参加してるらしい 公開時LPがリリース 日本でのリリース状況は知らないなぁ オムニバスに収録されてたのも見た事なし 1996年に突然英RPMからサントラCDがリリース! 日本でも同じ形のものをリリース 収録曲  1.ガール・オン...... more
Tracked from プロフェッサー・オカピー.. at 2010-09-03 00:22
タイトル : 映画評「あの胸にもういちど」
☆☆☆(6点/10点満点中) 1968年イギリス=フランス映画 監督ジャック・カーディフ ネタバレあり... more
Commented by るい at 2006-05-02 00:53 x
わたしの拙い文章にコメントとTBを寄せて頂き、
ありがとうございました。
これからちょくちょく拝見に伺わさせて頂きます。
Commented by Tom5k at 2006-05-02 13:55
> るいさん はじめまして
TB・コメントありがとう。
最近、ストーンズが来日していたようですが、ミックもキースも、お爺ちゃんになっているにも関わらず凄いパワーですよね。
Commented by ヘンリー at 2006-05-08 21:55 x
トムさま。お久しぶりです。
「欲望」のヤードバーズの演奏、確かに印象的ですよね。
しかも、観客の姿とのコントラストがシュールな雰囲気を醸し出しています。
マリアンヌ・フェイスフルはアニタ・パレンバーグとならんで、ストーンズの「女たち」の中で好きな女優です。
60年代は怪しい魅力に溢れていますよね。
では、また。
Commented by Tom5k at 2006-05-09 01:08
>ヘンリーさま、こんばんは。
ジェフ・ベックがギターを壊す場面は時代を反映していました。
わたしは、ジェフ・ベックのギターソロ『ワイアード』が好きですが、ロッド・スチュアートの声とのコラボレーションにしびれます。そして、ヤードバーズの時代の後、レッド・ツェッペリンやディープ・パープル。ニューソウル時代のステーィビー・ワンダーの『悪夢』や『迷信』が大好きです。
ヘンリーさまがアニタ・パレンバーグもお好きとは・・・。セックス、ドラッグ、黒魔術、過激さではマリアンヌどころではないのでは?
わたしも、またお邪魔させていただきます。
Commented by ヘンリー at 2006-05-09 22:22 x
>トムさま
ロッド・スチュアートとのコラボ・・・。第1期ジェフ・ベック・グループですね。「ベック・オラ」や「トゥルース」といったアルバムは私も大好きでよく聴いていました。
さて、アニタですが、彼女の奇行は何かと取り沙汰されるところですが、それは表面的なもののように思うんですよね。
今、あんな女優がいたらそれこそ大変なことになるでしょう。
60年代という「性」が開放され、若者の音楽の趣味がフォークからロックに変わり始めた時代。そんな時代の「若さ」を体現していたような気がします。
では、また。
Commented by Tom5k at 2006-05-11 21:22
>ヘンリーさま
ジェフ・ベックは後年、自分のギターに一番良く合うヴォーカルは、ロッド・スチュアートだと語ったと聞いています。
神様といわれる前のジェフ・ベック、『スーパースターはブロンドがお好き』以降のメジャーになる前のロッド・スチュアート、二人の若いエネルギーは本当に魅力的だったように思います。
おっしゃるとおりアニタやマリアンヌの時代のハード・ロックは、若いエネルギーというものが常識など超えてしまったところに、魅力があったのかもしれません。
Commented by taisavillage at 2006-05-13 22:32
こんにちは、中村大佐です。この頃のマリアンヌ・フェイスフルの歌声と80年代の『BROKEN ENGLISH』等で聴ける酒とタバコでガラガラになった彼女の声には年令を重ねただけではない重みみたいなのを感じます。まさに激動の人生ですね。
Commented by Tom5k at 2006-05-13 23:24
>中村大佐(taisavillage)さん、ようこそ。
コメントありがとうございます。
マリアンヌは後年「もう死ぬことなんか考えることなどできない」と語ったといいます。彼女は、激動の人生を歩んだことで、本当に大切なものを見付けたんだと思います。
Commented by ヘンリー at 2007-12-18 00:29 x
>トムさま
ご無沙汰しております。
先日たまたまマリアンヌ・フェイスフルの映画を観ましたのでTBさせていただきます。改めて「あの胸のもういちど」観返しましたがすごい映画ですね。。
ところで、劇中で飲んでいたのはキルシュでしたか。それは気づきませんでした。あのチェリー・ブランデーは私も大好きで冷凍庫でキンキンに冷やしたのをよく愛飲しております。
では、また!
Commented by Tom5k at 2008-05-10 21:20
>ヘンリーさん、こちらもご無沙汰しております。
マリアンヌ・フェイスフルもおばあちゃんですよね。少なからずショックのようなものを感じてしまいます。
『あの胸のもういちど』は、マンディアルグの原作『オートバイ』も白水社から発刊されています。
これについても、いつか記事にしたいと思っているところです。
>劇中で飲んでいたのはキルシュ・・・
ヘンリーさんも相当の酒好きのようですね(笑)。
では、また。
Commented by mchouette at 2008-09-11 13:40
トムさん 「やわらかい手」にTBありがとう。トムさんのメッセージで返事書いたけど、気分害されてないかちょっと心配。
>「反抗だけが生命を与えてくれるのに」
まさにあの時代の若者たちの本音。いつの時代でも、この反抗のエネルギーがあるからこそ若者なんでしょうね。カウンター・カルチャーの台頭。でもそれ以降、転げ落ちるように野放し状態が続いていきl、今に至っている。68年世代といわれているあの時代の若者たちの世代が、それまであった戦前・戦後の規範や価値観を否定したところから20世紀後半がスタートした。そういう時代の映画だと思う。これは。でも、外側は否定しつつ、内側は親から教え込まれた価値観を引きずった過度期だったんだよね。そんな内なる自分を強引に否定して否定して、突っ走っていったのが、あの時代の破滅に向かっていった一つのシナリオであったと思うの。ある意味マイナスに向かう形で自分に正直に生きたともいえる。それがいいとか悪いとかではなくって、今はもうそういうふうに、とことん自分を突き詰める空気すら無くなってきてるんじゃないかなって思う。突き詰めるほど、時代の感覚は表層的に、希薄になっているんだろうね
Commented by Tom5k at 2008-09-11 20:44
>シュエットさん
>気分害されてないかちょっと・・・
一体どんなコメントなんだろう?何だか怖い。
>まさにあの時代の若者たちの・・・
なのでしょうね。でもわたしは、そのあとの世代だということもあって、やはり時代から普遍を感じとりたいんですよね。
それは時代に抗することになるのかもしれませんが・・・。真理はどの時代にも人々を解放する。とは国立国会図書館長の中井正一氏の言葉でございます。確か・・・?
若者の反抗は権利、いいえ、とんでもありません。それは若者の義務です。
では、また。
Commented by Julian at 2008-09-26 01:21 x
『あの胸にもういちど』はずっと観たくて仕方ない作品でした。
小6の頃 確か水曜ロードショーで放映されたんですが私、TVの前で始まる直前にうたた寝してしまい、目が覚めたときはあのショッキングなラスト・シーンだったんです。この後10年、全く放映されなくて23歳の時に突然リリースされたVHSビデオ、1万6千円ぐらいしたのを買いました。もう観たいという気持が抑えられなかったんで…
そしてこのすぐ後にTV放映されちゃって、正直半泣きでした。
サントラも確かSTONESの来日の影響もあったのか突然リリース。
ミックの恋人だったマリアンヌの出演したカルト作品って書かれた記事を読みました。
この時代、ROCKの世界も強烈に変化していった頃でリアルタイムでこの時代を体感した人が羨ましいです。
Commented by Tom5k at 2008-09-27 01:15
>うおおっ!ジュリアンさんもずっとラスト・シーンを観たのみだったのですか?!
わたしも、ある番組で映画の名場面特集のようなものをやっていて、そこで、ジュリアンさんと同様にショッキングなラスト・シーンのみ観ただけでした。全編通して観たのはキングレコードのDVDが発売されてからなんです。
>ミックの恋人だったマリアンヌの出演したカルト作品・・・
そうそう、わたしはジュリアンさんほど、この作品にこだわりは無かったんですが、15年ほど前に、いつも行っていた飲み屋のホステスさんが、絶対に観たい映画は、この「あの胸にもういちど」だと言うんですよ。
その理由が
>ミックの恋人だったマリアンヌの出演したカルト作品
だからだというんです。
Commented by Tom5k at 2008-09-27 01:16
>続き
さらに原作は、白水社から出版されているマンディアルグの「オートバイ」で、ドロン主演の純文学という魅力も加わり、序々にわたしの「ドロンの観たい作品」に加わっていった次第です。
>リアルタイムでこの時代を体感した人が羨ましいです。
これは、もう!ドロンのリアル・タイム・ファンへの羨望は、この作品のみならずです。
ドロンと同世代の親父やおふくろは「地下室のメロディー」や「太陽がいっぱい」、
団塊世代の従姉は「冒険者たち」「さらば友よ」「レッド・サン」「高校教師」「ショック療法」
それでも我々も、ぎりぎりリアル・タイムかも?
我々の世代は「ゾロ」と「ボルサリーノ」(2の公開と1のTV放映によって)でしょうね。
では、また。
Commented by 武田 at 2009-04-22 01:04 x
こんばんは♪
さきほど見終えました。想像していたのと違って、ぐっと惹きつけられて見入ってしまう作品でした。
マリアンヌ・フェイスフルの昔の歌声、聞いてみたくなりました。(96年のアルバムで初めて彼女を知ったので・・)
若い魂が自滅していく、しかも同性の・・となると、なんとも哀しかったです。反発、反抗するのに常に言い訳を探してしまう彼女は、厳しくしつけられた真面目な女の子だと感じました。キルシュを飲み、涙を流す彼女がとても可哀想で・・。

ドロンのベスト、わくわくしながら拝見させていただきました。猫だけに心を許していた『スコルピオ』、再見したくなりました♪
Commented by Tom5k at 2009-04-25 11:02
>武田さん、返信がおくれてしまってすみません。
わたしは、アラン・ドロンの作品では、「あの胸にもういちど」と「冒険者たち」が、団塊の世代の雰囲気が一番出ている作品のように思います。70年代まではまだ数年あるのですけれどね。
>ぐっと惹きつけられて見入ってしまう作品・・・
何だかうれしいです。わたしも数年前に初めて観たのですが、いろんなことを想像してしまったなあ。
この映画でマリアンヌの歌が聴けないことは少し残念でした。
当時の若い人たちはセックスからも解放されていなくて、きっと彼女もそうだったんじゃないでしょうか?
>ドロンのベスト
「スコルピオ」は入れるか入れないかを一番迷ったんですよ。でも、アメリカ映画のドロンでは、一番ドロンらしいので入れたんです。
では、では。
Commented by オカピー at 2010-09-03 20:24 x
峰不二子だったマリアンヌが「やわらかい手」でビア樽になって現れた日にゃビックリしましたですね~。
日本人で芸能人の名のつく人は節制しますから、余りこういう劇的な変化はないですよね。松坂慶子の変化も相当なものですけど。^^;

僕は余り文学的な面は見ずに、1968年らしいサイケな映像が楽しめましたね。
1968年はレコード・ジャケットでもクリームをはじめとしてサイケなものが流行ったようですね。

しかし、音楽情報が溢れていますねえ。
トムさんの洋楽ファン度はどのくらいなんでしょうか?
僕は60年代から70年代のロックには、映画ほどではないですが、かなり熱狂しましたね。
名盤が数々紹介されている中で、ビートルズ、ピンク・フロイドと並んで僕がご贔屓にしているドアーズが見当たらないのはちと残念。^^
Commented by Tom5k at 2010-09-04 20:57
>オカピーさん、いらっしゃい。
>「やわらかい手」
その前に「マリー・アントワネット」で、ショックを受けていました。日本人でいえば和泉雅子さんにもショックを受けていますよ。天地真理もすごいですが・・・。

>サイケな映像
確かに印象的な映像が多かったですよね。ドロンが活躍していた時代が、そういった時代ですから、その他の作品でも、結構サイケ風の映像もありますよ。
ジャック・カーディフはカメラマンですからね。そういう意味では、映像をよくわかってらっしゃる方だったようですね。
Commented by Tom5k at 2010-09-04 21:05
>続き
>洋楽ファン度
わたしが聞いていたころは、中学生のころです。バンドをやっていた友人がいて、いろいろ教えてもらいましたよ。ミッシェル・ポルナレフやニューソウル時代のスティービー・ワンダー、デビッド・ボウイなんか、その友人に進められて聴いていました。わたしに合っていると薦めてくれたんですよ。70年代半ばから後半のころです。
その後、一番好きになったのは、ピンク・フロイドです。ロジャー・ウォータースが「いくらライブをやっても自分たちと観客との溝が埋まらない。自分たちが満足するとファンは興ざめ、ファンが歓喜すると自分たちはすり減らざるを得ない」と心情吐露していたのが、とても印象的でした。
>ドアーズ
わたしよりも一世代前のグループです。でも、「ハートに火をつけて」は知っていますよ。
ジム・モリソンは、オリバー・ストーンの映画にもなっていますよね。彼もドラッグ漬けだ。

では、また。
名前
URL
削除用パスワード